私とワタシ

私にワタシがお願いをする。「マジメに過ごせ」と「勉強をせよ」と。
だからわたしはマジメな学生として生きる。
私はワタシに命令する。「休養をとれ」と「遊んでばかりいてはいけない」と。
だからわたしは休憩をおく。

それは私が望んでしていることではなく、ワタシの望みであり願いであるからそうしているだけなのだ。
故に、私は自分の為に生きているとは感じない、そう感じたくはない。何故なら、そうしているのが楽だから、他人の随意に生きるのが楽だから。他人のために動く方が、好きだから

だから私は私の中にワタシを飼う。私はワタシのために動き、ワタシは私の為に考える。二人の「わたし」
人は一人では生きられないが、一人が二人をしてはいけないとは言われていない。出来るかどうかは別としても

そして今宵、ワタシは私に告げる。「早く寝床についてください」と。だからわたしはちょっと早めに寝るよう努力するのである