アクセルワールド

第09話「激化」感想
そうか、短時間の格闘ゲームとはいえ、その観戦とかも含めたらバーストリンカー達のプレイ時間は肉体の実生活時間を越えて相当増していくんだよね。
つまりは、肉体の時間は止まったままで時を過ごしているわけで、ゲームをしてポイントを得れば得るほど、バーストリンクすればするほどに精神だけが肉体と「ズレて」成長していくわけだ。

しかもそれが王クラスとなると、そのLvに到達するまで得たバーストポイント数等を鑑みればプレイ時間が相当量になることは察しがつく。
ネトゲ廃人であるにも関わらず、リアルが全く犠牲にならないとか夢のようだなぁ。

FF11プレイヤーである我々的に、ネトゲでプレイ日数が「日単位」に達することは日常であるので、その日数がリアルから奪っていったものを考えれば、それがどれだけ価値ある時間かも理解できようもの。


しっかし、アクセルワールドは序盤から「全てのレギオンの王を倒しLv10となる。」ことが最終目標として掲げられてるってのが、実にわかりやすくていいなあと改めて思う。
剣と魔法のファンタジーでいうとこの「魔王を倒して、世界を平和にする。」みたいなね

世界の秘密に触れていく謎解き系セカイ系の物語とか、騒乱に巻き込まれていく物語とか、ふとこの主人公の根っこにある行動原理はなんなんだと疑問に思うことも多々あるしね。そういった場合大抵ヒロインへの恋慕とかだし、欲望としては正しいが欲望の実現方法としてはねじ曲がってるから、アイツを倒して終わるとかコレができるまで強くなりたい、とかわかりやすい目標のほうが見てて楽なんだよね、考える部分が少なくてさ。
俺はもっと変わりたいんだー!とかそんな漠然としたこと言い出されても困るからね、少年の情動としてはわりとよくあるものだけど、物語的にその到達点は明示しづらいし。

そういった意味で、アクセルワールドという作品はゲームをメインテーマにしてて、ゲームであるからには目指すべきエンディングがあるという点で、非常に分かりやすい物語だなと思ったわけです。