インターネットコンテンツと市場

始めに、これは私の私見であって、実際の統計データ等の明確な情報ソースもない文章であり、もしかするとただの本の感想となっているだけかもしれない。ということを念のため述べておく

ケータイ小説はなぜ売れるのか」
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を絶賛読書中なのだが、色々と気づかされたのでちょっと走りがいてみる。
この本はタイトルの通りケータイ小説がなぜけこんなにも売れているのかについて書かれている、私はケータイ小説なんてものは文章が稚拙で中身も死んだり恋愛したりくらいしかないものだと思っていた。
けど大事なことはそこじゃないと気づかされた、ケータイ小説が売れた背景にあるのは「ケータイ」の存在に他ならない、ケータイによって広く簡単に読まれ広まった、それはケータイをよく利用する女子中高生にガッツリと合った形式と内容であったため人気が急上昇した。
また作家と読者の距離がドンドン縮まっていき、ついには読者が作家になるという現象が立て続けに起こり、それが本になり売り出されて何万部も売れた。

20世紀には考えられなかったことだ、ただの若者が編集者も介さずに小説を書き、それが売れるだなんていうことは。
それにはネットインフラの向上が大きく関係していた。

私はケータイ小説が売れている理由を正しく認識していなかった、内容がスイーツ(笑)だから売れているにすぎないと過小評価していた。真実はそうではなかったのだ

ここで以前に読んでいた「ウェブ進化論」の内容が思い出される。
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
ネットインフラの向上によって、コンテンツの発信が非常に容易になり、コストも限りなく0になっている。
その効果が出版業界にこれほどの影響を与えている。その事実を我々は直視しなくてはいけない。

この動きはケータイ小説だけにとどまるはずがない、と私は思う。まだまだこれは序章であり、以後もどんどん続く一大ムーブメントであり、それがいわゆるWeb2.0なのではないかと、そう考える。

人気動画投稿サイトニコニコ動画はインターネット利用者の多くがアクセスする巨大サイトと化している。
ニコニコ動画が発信源となり生まれた商品(データ・物質を問わず)としては「エアーマンが倒せない」や「みっくみくにしてやんよ」、そして「ランティス組曲」がある。いずれも楽曲の類ではあるが、ユーザーが生み出したものの成果であることに変わりはない。(間にレコード会社の手が入っていたりする点で、ケータイ小説と少し異なっていたりするのだが…)エアーマンが倒せないランティス組曲 feat.Nico Nico Artists

ニコニコ動画は「動画投稿サイト」である。今後、クオリティの非常に高い「動画」が作られ、アップロードされる可能性は充分にあるだろう、そしてその動画によって新たな商品が生まれ、それが大ヒットする。なんて未来も充分にある
そしてその大ヒットの種を最初に生み出すのが「ユーザー自身」となっていることは、非常に重要な点なのだ。

「無料で利用できるものだから売れない」という理屈はもはや通用しない。ケータイ小説がそれを体言しているのだから

また、コンテンツそのものの商品化だけではなく、コンテンツによる宣伝効果・広告効果にも私は期待している。
Web上ほど宣伝が容易なものはない。宣伝の形態も自由自在だ
TV番組のように宣伝することも、TVCMのように宣伝することも、中吊り広告やビル広告のように宣伝することすらネットの上では可能なのだ。
さらに「宣伝・広告」そのものを商品として扱うことだって可能である。

インターネットの可能性は既に大きく広がっている。これを見過ごす手はない。既に多くの人がこの可能性に気づいているはずだ
だからこそ、私はもっともっとインターネットで起こっている変化や成果を見過ごさずにいたいと思う。

衝動にまかせて書いてしまったため、色々とつながらない部分や、言い足りない部分はあるかと思うが、自身の思考の記録のためにも書かずにはいられなかった。
今回のこの記事の拙さは、今後の私の勉強の成果でもって挽回させて欲しい。

「市場って本当に面白いですね」